この言いたい放題の第六回で「子供はしばけ!」っちゅうテーマを
やったんですが、それに関連して、今回は「親もしばけ!」でいきます。
前回は、「子供はある程度はシバイて躾をせんと、まともな人間に
ならん」と言っておったのですが、結局はその原因を作っているのが、
その子の親であり、周りの状況なのです。
はっきり言うと、「過保護」の一言に尽きますが、親自体が躾の仕方
を知らんという問題もあります。なんで知らんかと言うと、その親自体
がちゃんと躾られてないからです。いつ頃からこうなったのかは判りま
せんが、現在はかなりの確率でこういう親が存在しています。躾方を
知らんから、自分の子供を怒ると言う事ができず、結果、子供は無法
者になっていってしまいます。子供が悪い事をしても、それが「なぜ、
悪いのか?」を説明するだけの頭が無いアホな親は、「~が怒ってる
から、やめなさい!」と言う風に他人を引き合いに出して子供を叱り
ます。これは、その親本人にとっては、「ちゃんと叱っている」つもり
なんでしょうが、実際はそうではないんですね。子供にしても、「~が
怒っているから…」という怒られ方をすれば、「~がいなければ、やっ
ても構わない」と考えてしまうのは、いたって当然の結果です。こういう
風な叱り方しかできない親は、殴り方を知りません。子供のどこをどう
いう風に殴れば、躾になり、どうすれば暴力になるか判ってないんです。
躾と暴力は実際、紙一重の状態やと思いますが、俺らの世代は少なく
とも身をもって体験してきたので、それは判っているつもりです。
でもそれがわからん親は一線を越えて、子供を折檻死させてしまう
のです。そうでない場合は子供が無法者になります。どちらにせよ、
良いわけがありません。
で、こういう親に限って「躾はしております!」とかほざくわけですが、
躾られてない子供は集団(学校など)で本領発揮してしまいます。
それを親に言うと、自分がバカなのを判っていない(バカやから判ら
ないのかも知れませんが…)親は、学校のせいにしたり、ツレのせい
にしたりします。揚句の果てに、先生などが子供を叱ると、「暴力!」
と逆ギレする親が出る始末です。こんな親がPTAをやってる限り、
先生は本当に叱らないといけない場面でも子供を叱れません。叱る事
によって自分の首が飛ぶんですから…
えてして、そういう親は躾のすべてを学校任せにしていて、「子供が
悪い事をしたのは、教育の仕方が悪いからや!」と本末転倒な言葉
を吐きます。しかしそれは大きな間違いであり、悪いのは親本人なん
です。
「お前がちゃんと出来てへんからあかんねん!」
これを理解できる親はまだ救いようがありますが、こういう事を言って
「何、言うてんねん!」
と逆ギレする親は、死んだ方がエエと思います。
子供というものは親を見て育ちます。その子供はシバイて躾をしない
とまともには育ちません。でもちゃんとした躾方(シバキ方)をするため
には、まずその親をシバイて公正させる必要があります。
こうやっていくと、どんどんさかのぼっていきますが、ある時代では
そんな事は無かったはずなんです。どこでこういう流れになったんで
しょう?俺が思うに、俺らの世代(昭和35年~40年生まれ)の親に
こういう傾向が良く見られるようです。実際に俺は親に何度もシバカれ
ました。それで今日の俺があるんやけど、同世代の中にはそうでない
奴もいます。
何が違うのかと思ったら、「イジメ」が出始めたのが俺らの世代なん
ちゃうかなと思います。「イジメ」られて育った奴が、親になり子供を
躾る際に躾とイジメが一緒になってしまい、叱る事ができず、子供を
猫可愛がりしてしまい、結果子供がバカになる…この繰り返しが始まって
いると思うのは俺だけではないと思うのですが…
たしかに「イジメ」はあかんし、「暴力」もあかあけど、それと「躾」を
一緒くたにしてしまうととんでもない事が起こると思います。そこは、
よーく考えてどこまでが「躾」でどこからが「暴力」なのかを理解して
いく事は俺らの世代の親にとって、今、もっとも必要な事ではないで
しょうか?
…でも実際はそれが出来ていない親のなんと多い事か…
だから、親もしばけ!と思うのです。